加藤紀子、平田との再会、そして別れ
七夕です。
毎年お天気が不安定で、きちんと星空が見れてないような気が。
今年はどうかなあ??
そう、父の命日でもあるこの日、せめて一瞬でも父と母が会えるような気がする・・
星空チラチラピカピカ天の川の空になればいいのになあ・・と願うのだけど。
ま、心が繋がってるから大丈夫なんだけどね!!
と。
前回の「平田、消えた」・・・本当に寂しいお話でした。
こつ然と姿が消えた訳ですから、そりゃ悲しいし寂しいし切ないし。
きちんと平田の為に家を(カゴ)を買い、きちんと食事のケアもしようと思っていたのに。
でもいないものはいない、どこかの誰かに親切にして頂けたら・・と自分に言い聞かせ、
静かな別れをいたしました。
そしていなくなった翌日。
傷心旅行とでも言うのか、たまたまのタイミングでお仲間から熱海旅行のお誘いを受け、出掛ける事に。
とにかくここ最近、出掛けると行っても仕事ばかりだったのでカメラのない旅がしたく。
水着やらバスタオルやら海と温泉に対応した荷物と移動用枕だけを持って、迎えに来てくれたお車に。
そして順番にお友達をピックし、次のお友達の家で家から出て来るのをぼや~っと待ってると・・・。
もそもそもそもそ・・・・・
『平田!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
移動用枕から、なんと奇跡の平田!!!!
あり得ない、あり得ない!!!!
なんでなんでなんで!!!!!
事情を知らない周りは「は?一体なんなの?なんでこっからクワガタ出てくんの?」と不思議顔でしたが、
今は説明なんかしてられない!嬉しくて嬉しくて嬉しくて!!
『平田、付いてきたのか~!昨日は心配したんだよ~!いつのまにここに入ってたんだよー!」と感動の再会。
だってね、仙台から帰って来たら平田がいなくなってたんだよ。
その仙台へは移動用枕も持って行ってたから、いつどのタイミングで平田がそこに潜り込んだかが謎過ぎる!
(こちらがその移動用枕とバッグ。この中から平田が姿を現した!)
で、こうなりゃご褒美だと、ツイッターで教えて貰った「ゼリーがエサとしても使えます(緊急の場合だと思うけど)とのインプットを受け、
コンビニで普段殆ど食べないゼリー(ミカン味)を買い、平田の分だけが残るよう必死に食し、差し上げて。
気がつけば平田の背中にミカンが。
これを取らないのもご愛嬌。
平田とお仲間と楽しい熱海旅行が始まりました。
車の中で一回の脱出劇を計るも無事に熱海到着。
そこから初島へのフェリーにも平田同行。
周りからは「平田、置いていきなよ!」と白い目で見られましたが、平田にだって旅をさせたいじゃないか!
(フェリーのキップを買う図。平田は私のカバンの中)
「かわいい子には旅をさせろ」先人の貴重なお言葉をふと。
そうしておよそ25分くらいで初島に到着、
平田と降り注ぐ太陽にご挨拶。
ここ、初島はとても小さな島ながらも宿泊施設やダイビングが出来るとても豊かな環境。
私達はみんなで水着に着替え、海に入ってシュノーケルをしたり、
貝を発見したり、
これらは食べれるかどうかを考え合ったり、
イカ刺し食べたり、
しったか食べたり。しったか、しらねーよ。しったかの外し方なんかもっとしらねーよ。
しったか、しったか・・・。
で、このお店の裏側へ着替えに廻ると、バケツの中に綺麗な土が入っていて、
「あ、これはいい!平田の家の土(ここから家へ帰るまでの平田家が、いつまでもゼリーの容器に濡れティッシュじゃ可哀想だと)を
少し分けてもらおうと、ご主人に相談。
「そうなんだよ、さっきからさー、いったいあれはなんなんだ!と思ってたんだよー」と爆笑されるも、
「でもここなら放して行ってもいいんじゃない?沢山クワガタもノコギリもいるよ!」なんて目からウロコな発言が。
『なんですと?平田とここで突然のお別れを?』口には出さず、この言葉を何度も何度も心で繰り返しました。
裏にある緑を一度確認しに行き、本当にそれが平田にとっていいのか悪いのかを、
私の目で判断。
確かに場所としては十分そう。
そして。
やっぱりこれは私の意見ではなく、平田自身に委ねさせるべきかと。
この子はある夜、家の玄関前でひっくり返ってうごめいてて、
どこから飛んで来て、この都会のとあるマンションまで辿り着いたか分からない。
けど、もともとはきっと木の沢山ある、土が気持ちの良い場所から成長したに違いない。
都会ッ子になるのか、田舎(といっても島だけど)ッ子で満喫するのか、平田が選べばいい。
そうっと、ミカンゼリーのカップの蓋を開けました。
周りも、店のご主人も固唾を飲んで見守ります。
おそるおそる・・平田・・
一歩一歩・・前へ・・
夜行性だと聞いていたのに、歩みが早い・・・となれば・・・
「わあ!!」と濡れティッシュから太陽で熱くなった道路に一歩足を差し出したら、一同から声が!
「やっぱりそうかー!!!」
平田はこの道を選んだよう。
うちの観葉植物の鉢の周りをグルグル廻るスピードよりも早い速度でスタスタと前に。
スタタタター!!!!!
迷いなし!!
「マジか!!」と心底思いましたが、平田がそれでいいなら尊重すべき。
誰かに踏まれないようにと、
そうっと私の手に乗せて、
改めて、きちんとお別れ。
『平田、元気でね。また会えたら。
お友達と仲良くね!』
あっという間に草木へと入って行きました。
それはそれは、あっという間。
そもそもそうされたかったかのよう。
そうされるべく、移動用枕から今日出てきたかのよう。
夕陽が涙でにじんでしまったのは嘘。
マンションの玄関には、サックスのナリ君がわざわざカゴを持って来てくれてたのに、
それを使う前に、まさかのお別れ。
お別れは突然だったり、必然だったりするんだね。
学んだよ、沢山の事を、平田から。
ありがとう、平田。そしてさようなら。
今朝起きて、平田がいたはずの鉢をうっかり見てしまった瞬間は悲しかったけど、
けど、ね、自然のあるべき姿を平田が選んだから。
良い出会いだったよ。
と、実際初島での時間はすこぶる本当に楽しくて、
久し振りに元気になれたような気がしました。
スカーっと仕事も関係ない仲間とスカーっと健やかな時間。
私にとっては忘れられない場所になりました。
と、気がついたらまたメチャクチャ長い文章に。
どなたもこの夏、クワガタに出会ったら、楽しい報告私に下さいね!!
紀子
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2011 07 07 [ペット芸能・アイドル日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク